適応障害で休職し、
「もう一度働くのが怖い」と本気で思っていました。
転職が怖かった理由は、仕事そのものよりも、また同じ状態に戻ってしまうのではないかという不安でした。
適応障害で転職が怖かった一番の理由
適応障害で休職していた頃、
私は「転職が怖い」とずっと感じていました。
その理由は、
- また体調を崩してしまうのではないか
- 次の職場でも、人間関係に悩まされるのではないか
- もう自分は、使い物にならないのではないか
でも、正直に言うと、一番怖かったのは「働くこと」そのものではありません。
また、同じ状態に戻ってしまうこと。
それが何より怖かったのだと思います。
休職初期は体調がとても悪く、その経験があるからこその気持ちだったと思います。
また倒れるかもしれないという恐怖が襲ってきた瞬間
転職後の通勤途中、駅のホームで電車を待っていたときのことです。
以前、通勤中に気を失ったときの感覚が、突然フラッシュバックしてきました。
「またここで倒れたらどうしよう」
そう思った瞬間、思考も体も止まってしまい、電車を一本見送りました。
「この電車に乗らなければならないのに…」
頭では分かっていても、体は正直で、勝手に反応してしまいます。
そのあと、家に引き返すか迷いましたが、結局、次の電車に無理して乗りました。
今振り返ると、そのとき私は、
自分が怖がっているのは、
“今起きていること”ではなく、
“過去に起きた出来事”なのだ
と、どこかで認識していたのだと思います。
同時に、
「この程度のことで逃げてはいけない」
そんな考えも、正直ありました。
当時はそう思っていましたが、
今は「逃げること」と「自分を守ること」は違わないと思っています。
転職そのものより、「再発」が一番怖かった
転職活動で一番不安だったのは、
- どんな仕事か
- 条件はどうか
よりも、
また心と体が壊れてしまわないか
という一点でした。
「次こそは失敗できない」
「また同じような環境だったら、どうしよう」
そう思えば思うほど、一歩踏み出すのが怖くなっていきました。
当時の私は、復職するか、転職するかでかなり迷っていました。
そのときに考えていたことは、こちらの記事にまとめています。

それでも、医師やカウンセラーと相談した上で、体調に不安を抱えながら、休職中に転職活動を始めました。
当時の気持ちや、実際にやっていたことは、こちらの記事にまとめています。
転職前にやってよかった準備①:生活とお金を一度ぜんぶ見える化した
当時、私はざっくりですが、100万円あれば、半年くらいは生活できるだろう
と考えていました。
家計を完璧に管理していたわけではありません。
それでも、
「少なくとも半年は、大丈夫だろう」
という目安を持てたことで、転職に対する恐怖は、かなり小さくなりました。
今振り返って思うのは、適応障害からの転職が怖い理由の多くは、
実は「お金に関する不安」が大きいということです。
転職が怖い気持ちの正体は、「仕事」ではなく「生活」でした。
特に私は、再発を恐れていて、
再び働けなくなり、無収入になる恐怖が大きかったと記憶しています。
休職中は傷病手当金を受け取りながら生活していました。
申請の流れや、実際にどれくらいの期間もらえたのかは、こちらの記事にまとめています。

転職前にやってよかった準備②:「無理だと思ったら、すぐ辞める」と決めていた
私は転職する前から、ひとつだけ自分に約束していました。
もう無理だと思ったら、すぐ辞める。
無責任に聞こえるかもしれません。
でも、自分を守るためには、
それくらい割り切らないといけないと感じていました。
実際、次の職場は約1年で退職しています。
人間関係はとても良かったです。
そのお陰で、仕事に真剣に向き合うことができました。
その結果、
- 自分に合う仕事とは
- やりたいことは何だろう
と考えられるようになり、再び転職する決意をしました。
適応障害からの転職は、マイナス状態からの転職。
2回目の転職は、プラス状態からの転職だったと捉えています。
転職前にやってよかった準備③:「逃げてもいい」という選択肢を用意していた
②と少し被る部分もありますが、もし次の職場もダメだったら、再びすぐに転職するのではなく
- 実家に戻る
- 貯金を切り崩しながら
- アルバイトでしばらく生活する
そう決めていました。
職歴に空白ができてしまうかもしれませんが、体調最優先で考えるようになりました。
また、休職を経験したことで、
「そもそも自分は会社員に向いていないのではないか」
という疑問も、少しずつ芽生えていました。
その頃から、
いつかは独立するという選択肢も、少しずつ考えるようになりました。
逃げ道を用意していたからこそ、少しだけ安心して、次に進むことができたのだと思います。
実際に転職してみて、正直しんどかったこと
半年以上の休職を経ての復帰だったため、
最初はフルタイムで働くこと自体が、正直きつかったです。
休職後期は午前中はリワークに通い、午後に図書館へ行くという生活を送っていましたが、
実際に働くとなると、やはり体への負担が最初の1ヶ月くらいは大きかったです。
さらに、給料はほぼ半分近くになりました。
この変化は、思っていた以上に精神的に堪えました。
一方で、想像よりも楽だったこともあります。
上司の顔色を過剰に気にせず、仕事ができるようになったことです。
振り返っても感謝しかありませんが、一人の人間として接してくれることがとても有難く、尊いことに感じました。
「適応障害は治ったのか?」と聞かれたら
今でも、ときどき不安になることはあります。
でも、当時の自分と今の自分で一番違うと思うのは、
完璧を目指さなくなったことと、
分かり合えない人や環境から、そっと離れることを選べるようになったことです。
正直に言うと、治ったと言えるかどうかは分かりません。
ただ、壊れにくい生き方に、少しずつ変えてきた。
それが、今の自分の実感です。
今、転職が怖いあなたへ
転職が怖いと感じているあなたは、弱いわけでも、甘えているわけでもありません。
むしろ一度、心や体が限界までいった人ほど、次の一歩が怖くなるのは当たり前だと思います。
私もそうでした。
怖かったのは、転職そのものではなく、
「また同じ状態に戻ってしまうかもしれない」ことでした。
そしてもう一つ、はっきり言えるのは、転職が怖い気持ちの正体は、
仕事や能力への不安の裏にある、生活とお金への不安であることがとても大きい、ということです。
私自身も、
「とりあえず、半年くらいは生活できる」
そう思える目安が見えただけで、怖さはかなり小さくなりました。
本当は、1年くらい安心して暮らせる貯金があればベターだと思いますが、
それでも先が少し見えるだけでも、不安は和らぎます。
もし今、動けなくなっているなら、いきなり転職活動をしなくても大丈夫です。
まずは、ざっくりで良いので
- 最低いくらあれば生活できるのか
- どれくらいの期間なら立ち止まれるのか
この2つだけでいいので、書き出してみてください。
それだけで、
「何が怖いのか分からない状態」から、
「対処できる不安」に変わります。
そしてもう一つ。
無理に強くならなくていいです。
全部に立ち向かわなくてもいいです。
話が通じない人や、自分をすり減らす場所からは、
そっと離れていいと思います。
私は今、はっきりそう言えます。
転職が怖いあなたは、
ちゃんと自分の人生を大事にしようとしているだけです。
もし今、お金や生活の不安が整理できずに動けなくなっている方がいたら。
話すことで少しでも気持ちが軽くなるなら気軽な気持ちで、一緒に整理できたらなと思います。


