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住宅ローンのボーナス払いは危険

住宅ローンを組む際、ボーナス払いというのを耳にしたり、勧められたりすることがあると思います。しかし個人的にはボーナス払いはしない方が良いと思っています。

ボーナス払いとは

通常住宅ローンの支払いは、月に1回、年12回の返済となりますが、夏、冬のボーナス時にボーナス分を上乗せして支払います。ボーナス払いは借入金額の何%をボーナスで返済するかを予め設定します。例えば借入4,000万円でボーナス払いを50%に設定した場合、4,000万円の50%の2,000万をボーナスで返済していくことになります。

ボーナス払いのメリットは

唯一メリットと言えるのかわかりませんが、月々の返済額が低くなることです。
先ほどの例の挙げると

借入:4,000万円
金利:1%(固定)
期間:35年
でシミュレーションしてみると
ボーナス払いなしの場合の月々の返済額は約113,000円となります。
対してボーナス払い(50%)にした場合は約56,000円となり、毎月57,000円の差が出ます。

ボーナス払いのデメリットは

返せる額以上のローンを組んでしまう危険性があることがデメリットです。

住宅ローンには、「借りれる金額」と「返せる金額」があります。ボーナス払いを選択することにより、借りれる限度額まで借りてしまう危険性があります。
なぜかというと、ボーナス払いを選択することで月々の返済額が低くなるので返済できると錯覚してしまうからです。
住宅の営業広告には、毎月の返済額が書かれています。そういった広告をよく見てみると小さい字で「ボーナス払いを選択した場合」と書かれています。
※そして大体が変動金利で設定されています。
上記の通り、ボーナス払いにした方が月々の返済額が低くなるので、今の家賃と比べて月々の支払いがいかに抑えられるかとインパクトを狙っています。
そしてそのボーナス払いを鵜呑みにしてしまい、先ほどの例の「月々56,000円なら返済できるな」と考えてしまうと危険です。確かに月々の返済額は56,000円ですが、ボーナス月には、395,788円の返済が必要となります。
このご時世、ボーナスが支給されるとは限りません。仮に支給されなくなったり減額となってしまった場合でも支払いは待ってくれません。不確定なボーナスを想定して長期のローンを組むのは危険だと感じています。
それならばボーナスを考えずに月々無理なく支払える金額でローンを組み、ボーナス分は後々繰上げ返済をしていくなどした方が賢明です。
そしてボーナス払いで忘れがちなことは、返済総額が多くなることです。
先程の例でいうと総返済額は
ボーナス払いなしの場合、47,423,753円
ボーナス払いありの場合、47,464,919円
となり、ボーナス払いをした方が返済総額が41,166円多くなります。
35年間借りて41,166円多く支払うだけなので大きなデメリットにはならないので、こちらは覚えてくらいで大丈夫だと思います。

何より危険なことは

返済が滞ってしまうことです。ボーナスが支給されず、返済を滞納してしまうと数ヶ月後には残債の一括支払いを求められます。一括返済ができない場合は、保証会社が代位弁済という形で残額を返済しますが、借金がなくなるわけではありません。
この時点で信用情報に記録が残ります。信用情報に傷がある状態になり、新たな借入が難しくなります。そして自宅を担保にしている場合がほとんどだと思うので、競売にかけられ最終的には家を失います。
あくまで極端な例ではありますが、そうなる前に金融期間へ相談し、ボーナス併用をやめることができるかを確認してみることが重要です。

最後に

今回はボーナス払いについて書きました。ボーナス払いが100%ダメかと言われるとそうではない部分もありますが、基本的には不確定な要素が大きいのでお勧めはしていません。
しかし家計が千差万別であるように、住宅ローンの組み方もその人、その家庭にあった方法が存在します。心配な方はフリーで活動しているファイナンシャルプランナーに相談してみると良いと思います。不動産会社と提携しているファイナンシャルプランナーの中にはこういった説明をしない場合もあります。
私も住宅取得については、得意分野としていますのでお問い合わせより是非ご相談ください。

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